Thursday, November 11, 2010

音声送信の技術の説明 Part 2

[ 1 ] 脳内に浸透する電磁波の種

まず、基本的な電磁波の話しをしたい。脳の内部に影響を与えることができる電磁波は、マイクロ波特にUHF帯と呼ばれる0.3GHz3GHzの周波数のものに限られる。波長でいうと1メートルから10センチメートルの長さになる。この周波数帯の電磁波は、頭蓋骨や、脳を含めた人体を通り抜けるが、これより長い波長になると人体に反射し、より短い波長になると熱として人体に吸収されてしまう。つまりこの周波数帯の電磁波だけが身体の内部に影響を与えることができる。 

人の脳はというと、0せいぜい100Hzほどの超低周波数(ELF帯)に反応するようにできている。人の脳は、このELF帯のうち 040Hzの中の様々な周波数と、様々なパルス発振のパターンを組み合わることによって、聴覚や視覚や味覚や嗅覚、触覚などの感覚と、そして心理的な状態、すべての認知を行っている。(パルス波というのは、電磁波のON OFFを切り替えて発振されるものだ

どんなに脳内まで浸透しようと、周波の高いマイクロ波そのままでは、脳に影響を与えることはできない。しかし、マイクロ波のように高い周波数の電磁波を使って、低い周波数(ELF帯)の効果を生み出す別の方法がある。高周波の波の大きさ(振幅)をELF帯の周波数で変化させる方法で、これは振幅変調(AM)と呼ばれる。高い周波数の電磁波が、ELF帯を乗せて運ぶので、高い周波数の電磁波は運搬波(キャリア)と呼ばれている。音声送信のように、脳の内部に電磁信号を送る技術には、人体を通り抜けるUHF帯をキャリアにしたELF帯を使用することになる